ソフトがあればハードは後からついてくる
最初から香川にハリウッドのような撮影所を作ることは不可能だろうし、また仮にそれら箱モノを造ったとしても、映画が出来たわけではない。香川ハリウッド計画は、まずインパクトのある作品を世界に発信することから始めなければならない。


香川といえば“うどん”
香川の文化を世界に発信するとして、では香川の文化とは一体何か。それはやっぱり“うどん”だろう。うどんは香川では単なる食物ではなく、一つの文化である。


マカロニとスパゲティ
麺類と映画から連想されるものといえばマカロニウエスタンだ。それは、『荒野の用心棒』が火付け役となり、主に1960年代後半に約500本も製作された(日本公開150本以上)イタリア製西部劇のことである。ただしマカロニウエスタンは日本での言い方で、欧米ではスパゲティウエスタン呼ばれた。


一時代を築いたマカロニウエスタンとは
○ 強烈な個性、独創的なファッション。スタイル、カッコよさ優先でガンファイトに力を入れている。
○ アイデア満載、痛快面白ければ何でもOK情け無用の徹底娯楽主義。後の香港映画にも大きな影響を与えた。
○ メチャ元気が出て、画面を盛り上げてくれる音楽、口笛、銃声!
           マカロニウエスタンの世界へ


マカロニと日本
有名な話だが、『荒野の用心棒』は黒沢明の『用心棒』の盗作である。設定が違うだけで本当に良く似ている。しかしその映画はとにかく面白く観客を熱狂させたので、世界的なブームを呼んだ。


うどんウエスタン
グローバルな厳しい産業競争に勝つためのキーワードは「独自性」である。そして、香川といえば「うどん」」が一番有名であり、ならばそれを生かすことが大切だ。そこで、香川から世界へ発信する最初映画として、香川製西部劇“うどんウエスタン”を提案いたします。


今、なぜ西部劇か@
いよいよ21世紀となり、私たちは新しい世界を築くフロンティアに立っている。自らの未来は自らが決め、そしてチャンスはフロンティアスピリット(開拓者精神)を持つ全員に平等にある。また、ゴールドラッシュの時のように一攫千金も夢ではない。


今、なぜ西部劇かA
なぜアメリカは建国たった200年で世界のリーダーになったのか。それは西部開拓時代から、住民が自ら町を作り、自分たちで国を作ってきたからに他ならない。ゆえに先日の大統領選のように、どんなに対立しても、戦いが終われば星条旗のもとに難なく国が一つにまとまる。


今、なぜ西部劇かB
さまざまな事件が報じられる今の日本、今最も求められているものは正義で ないだろうか。といっても、悪を倒すという意味だけではなく、一人一人が正義の心を持つこと。昔の西部では貸し倒れは殆どなく、カウボーイたちはわざわざ 借金を払うために遠くからはるばる町へやってきたとのこと。そしてフェアプレイを重んじ、不正に対しては住民は団結して戦った。


忠臣蔵と西部劇
アメリカ人は、目的の正当性より手段がフェアかアンフェアかを重視するので、忠臣蔵をなかなか理解できないらしい。西部には後ろから撃ってはならない、丸腰の男を撃ってはならないなどの掟があった。


多島美の青い海、おわん形の小山をバックに、ため池が広がる田園地帯をカウボーイが駈ける
香川で西部劇の撮影は可能か。 西部劇といえば荒野。香川は平地は多いが、その分開発されているところも多い。しかしデジタル技術をうまく使用すれば問題は解決でき、香川の豊かな自然を映画を通じて世界へ伝えることができる。ただしどうしても具合が悪い場合は、他の土地でロケをすればよい。マカロニウエスタンも実はロケはイタリアではなくスペインで行っているのだ。(ハリウッド映画である『荒野の7人』も同様)。また対岸の岡山県備中町の高原はアメリカ西部に良く似ているらしく、平成6年に「ウエスタンロマンの町づくり」を宣言し、ウエスタンリバー(河川・渓谷)公園の整備を図るとともに、西部の開拓者精神に学ぶユニークな町づくり活動を行っているので、岡山で撮っても良い。


フロンティアの終着はKAGAWA
香川を舞台にすると、西部劇の設定は以下のようになる。フロンティアを西へ西へ行くと太平洋があった。美しい海には多数の島があり、平野には田んぼとため池が広がっていた。そこにはおわん形のかわいい山がたくさんあるかと思えば、YASIMAと呼ばれるダイヤモンドヘッドのような山もあった。そこに住む人々はUDONと呼ばれる麺類を主食にしていた。


用心棒にはうどんが似合う
さぬきうどんと西部劇の組合せはどうか。掘建て小屋のセルフのうどんやで、カウボーイが食べていても似合う。サルーン(酒場兼安宿)でうどんが出てきても合う。ハンバーガー文化ならぬ、うどん文化を世界へ広めよう。


ハリウッド俳優が香川へ
俳優はもちろん外人なので、香川は一気に国際都市である。キャストやスタッフが数週間も来れば経済効果も十分あるし、国際交流も活発になる。


阿波踊り、よさこい祭りに負けるな
県外向けの新しい香川のキャッチフレーズは、
うどんと正義の町香川というのはどうだろうか。そしてウエスタンカーニバルのような、ちょっと仮装すれば誰もが参加できる盛大な祭りを開催し、観光客を誘致する。


風来坊と転勤族
マカロニウエスタンでは、馬に乗った(または棺おけを引きずった)風来坊が町へやってきて、大暴れしたと思ったらどこかへ去っていくというストーリーが多い。 転勤族の町高松に通じるものがある。


映画館でうどんを売る
上映方式はいろいろと考えられる。できれば全国一斉ロードショウを目指したいが(その後世界へ)、上映してくれる映画館が無ければ、プロレスなどの興行のように日本中いや世界中を廻るという方法もある。香川の特産品を会場で売れば、単にロードショウ公開するよりも香川のPRはできるだろうし、より儲かるかもしれません。


架空の土地を売って製作費を稼ぐ
邦 画の製作費はだいたい2〜3億円くらいだという。映画がヒットするかどうかは製作時にはわからないため、資金集めが一番の問題であることは言うまでも無い が、近年ビデオ化やTV放映などの2次利用が盛んになるにつれ、映画ビジネスが一つの投資として注目されるようになった。また、最近では市民から出資を 募って映画を作る試みも始まっている。ところで、アメリカには月の土地を売る不動産会社が ある。権利書もちゃんとくれるのでギフト用などで結構売れているらしい。ならば、映画に出資してくれた個人や企業にはバーチャルなSANUKIの土地の名 義をあげるというのはどうだろう。KITA2区は○○さんの牧場、金鉱があるYASIMAは○○株式会社のものといった具合にあくまで洒落でやり、イン ターネット上でバーチャルトな国を作り、そこで遊んだり商売をしてもらう。企業や商店から出資してもらう場合は、レストラン○○というようにそのまま映画 に出せばよい宣伝になる。


実際の不動産会社とタイアップ
例えば○×タウンという分譲地を売っている不動産会社とタイアップし、舞台となる町の名前をその○×タウンにしてしまう。宣伝にもなるし、その町の付加価値を高めることになる。


撮影所、スタジオは情報発信基地
サンート高松か再開したレオマに 撮影所やスタジオ、オープンセットを作る。そこから様々な香川の情報を、映画という商品の形で発信していくとともに、観光の拠点の一つとする。西部劇のミ ニテーマパークを併設するのもよい。(ユニバーサルスタジオのサメのアトラクションは、『JAWS』という映画ソフトがあるから面白いのであり、ディズ ニーランドも同様である。実際そのようなソフトを持たないテーマパークは苦戦している)


”うどんムービー”を世界へ
マカロニウエスタンの大ヒットのおかげで、イタリアではその後も史劇、戦争もの、スパイ映画、刑事ものなど様々なマカロニアクション映画が作られた。もし香川に撮影所ができたら、もちろん西部劇だけでなく、多種多様なうどんムービーを 世界へ発信できる。それなら最初から西部劇などやらなくてもよいのでは、と思われる人も多いかもしれません。しかし、素人はいきなり自由詩を作るより、俳 句や短歌のような型を与えられた方がやりやすい場合もあります。また、香川製恋愛映画や刑事ものより、『UDON WESTERNS』香川製西部劇の方 が、国内でも海外でも話題を呼ぶに違いないと私は考えますが、皆様はどう思いますか。

具体的作品案(最終ページ)





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